ブレヴィケラトプス(Breviceratops)- 恐竜図鑑

ブレヴィケラトプスは白亜紀後期のモンゴルに生息していた角竜類の草食恐竜です。ここではブレヴィケラトプスの概要、発見された場所と化石、特徴と分類、名前の由来などをご紹介します。

目次

ブレヴィケラトプスの基本情報

属名Breviceratops
種名(種小名)Breviceratops kozlowskii
分類角竜類 > プロトケラトプス科 > ブレヴィケラトプス属
生息時代白亜紀後期(約8600万年前から7200万年前)
体長(推定)約2 m
体重(推定)約100kg
生息地モンゴル
食性植物食

ブレヴィケラトプスの大きさ比較

ブレヴィケラトプスは全長約2メートルで、現代の子馬ほどの大きさです。体高3メートル超のアフリカゾウや、身長1.7メートル前後の人間よりも小柄です。

ブレヴィケラトプスの概要

ブレヴィケラトプスは、白亜紀後期のモンゴルに生息していた小型の角竜類です。全長はおよそ2メートル、体重は約100キログラムと推定され、現代の子馬ほどの大きさでした。当初はプロトケラトプス属の一種として記載されましたが、その後、特徴の違いが認められ新属として独立しました。頭骨や下顎、歯などの標本が見つかっており、その構造は角竜類の進化や分類を考える上で重要な情報源です。

ブレヴィケラトプスが発見された場所と化石

ブレヴィケラトプスの化石は、モンゴル南部に位置するゴビ砂漠の一角、ネメグト盆地にあるフルサン(Khulsan)という地域で発見されました。この地は恐竜化石の宝庫として知られ、多くの古生物学的調査が行われてきた場所です。最初の標本は1960年代にポーランドの調査隊によって採集され、1975年にはプロトケラトプス・コズロウスキー(Protoceratops kozlowskii)という名称で記載されました。

その後、1990年にロシアの古生物学者クルザノフにより、別属「ブレヴィケラトプス」として新たに命名されました。これにより、それまでプロトケラトプス属とされていた標本が再分類されることになったのです。

発見された化石には、頭骨の一部や下顎、歯、背骨の断片などが含まれています。これらの標本は、主に幼体のものと見られ、大人の個体の完全な骨格はまだ見つかっていません。そのため、成長に伴う形態の変化や、他の近縁種との違いについては今も研究が進められています。

ブレヴィケラトプスの特徴と分類

ブレヴィケラトプスは、鼻の上に小さく平らな角を持ち、先端が鋭いオウム状のクチバシを備えていました。このクチバシと木の葉形の歯の組み合わせは、植物を効率よく食べるのに適していました。後肢が前肢より長く、草原や乾燥地を歩き回るのに適応していたと考えられます。分類上は、角竜類の中でもプロトケラトプス科に属し、同科にはプロトケラトプスやバガケラトプスなどが含まれます。

  • 下目 : 角竜類 (Ceratopia)
  • 科 : プロトケラトプス科 (Protoceratopsidae)
  • 属 : ブレヴィケラトプス属 (Breviceratops)

頭骨には原始的な前上顎歯や眼窩前孔といった特徴があり、これが他の近縁種との識別に役立ちます。さらに、首周りには中程度のフリルがあり、防御や威嚇に使われた可能性があります。こうした形態的特徴は、当時の環境への適応を示す重要な手がかりです。

ブレヴィケラトプスの名前の由来

ブレヴィケラトプスという名前には、「短い角のある顔」という意味が込められています。これはラテン語の“brevis(短い)”と、ギリシャ語の“keratops(角のある顔)”を組み合わせて名付けられたものです。実際に、この恐竜の鼻の上には小さくて平たい角が確認されており、名前がその特徴をよく表しています。

また、種小名はポーランドの古生物学者ロマン・コズウォフスキに敬意を表して命名されました。

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