オトゴサウルス(Otogosaurus)- 恐竜図鑑

オトゴサウルスは、白亜紀の中国に生息していた草食恐竜です。ここではオトゴサウルスの基本的な情報から発見された場所と化石、特徴と分類、名前の由来などをご紹介します。

目次

オトゴサウルスの基本情報

属名Otogosaurus
種名(種小名)O. sarulai
分類竜脚類 > オトゴサウルス属
生息時代白亜紀前期(約1億4,500万 ~ 8000万年前)
体長(推定)約15~18m
体重(推定)
生息地中国
食性植物食

オトゴサウルスの大きさ比較

オトゴサウルスは全長約18メートルとされ、現存する最大の陸上動物であるアフリカゾウの約3倍にもなります。さらに人間の成人男性(平均身長約1.7メートル)と並ぶと、その差は一目瞭然です。横に並べると、人間はオトゴサウルスの足元にも満たないサイズ感になります。

オトゴサウルスの概要

オトゴサウルスは、前期白亜紀に現在の中国・内モンゴル自治区で生息していた大型の竜脚類恐竜です。2004年に中国の古生物学者・趙喜進によって命名され、属名は発見地「オトグ」に由来します。発見された化石には大腿骨や足の骨が含まれ、体長は約18メートルと推定されています。四足歩行の草食恐竜で、湖沼地帯に生息していたと考えられています。

オトゴサウルスが発見された場所と化石

オトゴサウルスは、中国の内モンゴル自治区・鄂托克(オトグ)にある白亜紀前期の地層で発見されました。この地域は当時、湖や湿地が広がる環境だったと考えられており、植物も豊富だったため、大型草食恐竜が暮らすには適した場所でした。

発見された化石には、脛骨(すねの骨)や大腿骨、足の骨などが含まれており、特に大腿骨は1.85メートルと非常に大きく、アジアで見つかった竜脚類の中でも最大級のサイズでした。頭部の化石は見つかっていませんが、残された骨から、全長はおよそ18メートルに達していたと推定されています。

また、周辺では同時代の恐竜の足跡も発見されており、この地域が多くの恐竜の生息地だった可能性があると考えられています。発見地と化石の特徴からも、オトゴサウルスの貴重な生態がうかがえるのです。

オトゴサウルスの特徴と分類

オトゴサウルスは、草食性の大型恐竜である竜脚類に分類されています。竜脚類とは、首と尾が長く、四足歩行で移動するのが特徴の恐竜グループで、全身のバランスをとるための体の構造が発達していました。オトゴサウルスも同様に、がっしりとした胴体と長い後肢を持ち、前肢よりも後肢の方が長かったことが分かっています。

分類上は、竜盤目の竜脚形亜目に属し、初期の記載ではカマラサウルス科とされていました。しかし、発見された大腿骨の形状が平たく、骨端が内側に湾曲していることから、のちにティタノサウルス類に近い可能性も指摘されています。

  • 目 : 竜盤目 (Saurischia)
  • 亜目 : 竜脚形亜目 (Sauropoda)
  • 下目 : 竜脚下目 (Sauropoda)
  • 属 : オトゴサウルス (Otogosaurus)

オトゴサウルスの名前の由来

オトゴサウルスの属名は、前述のとおり属名は発見地「オトグ」に由来します。

種小名「sarulai」は、化石が発見された地域に住む先住民族「薩茹拉(サルラ)」の名前にちなんで名付けられました。命名を行ったのは中国の古生物学者・趙喜進(Zhao Xijin)で、2004年に記載されています。

つまり、「オトゴサウルス」は「オトグのトカゲ」、「サルライ」はその土地の人々への敬意を込めた名前となっており、地理と文化の両面を反映した命名と言えます。

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