ブリカナサウルスは、三畳紀のイギリスに生息していた草食恐竜です。ここではブリカナサウルスの基本的な情報から発見された場所と化石、特徴と分類、名前の由来などをご紹介します。
ブリカナサウルスの基本情報
属名 | Blikanasaurus |
種名(種小名) | B. cromptoni |
分類 | 竜脚形類 > ブリカナサウルス科 > ブリカナサウルス属 |
生息時代 | 三畳紀後期(約2億1,000万年前) |
体長(推定) | 約8m |
体重(推定) | – |
生息地 | イギリス |
食性 | 植物食 |
ブリカナサウルスの大きさ比較
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ブリカナサウルスの全長はおよそ5メートルと推定されています。これは現在のアフリカゾウより少し長い程度ですが、体の構造はかなり異なります。特に後肢が太く短く、がっしりとした体格であったことから、重量感のある四足歩行をしていたと考えられています。
ブリカナサウルスの概要
ブリカナサウルスは、三畳紀後期の南アフリカに生息していた竜脚形類の恐竜です。知られている化石は主に後肢の一部で、体格は非常にがっしりしており、四足歩行をしていたと考えられています。分類上は原始的な竜脚類またはその直前の段階とされ、他の草食恐竜と比べてもやや特異な特徴を持つ存在です。研究は現在も進行中です。
ブリカナサウルスが発見された場所と化石
ブリカナサウルスは、南アフリカ共和国の東ケープ州ハーシェルに位置するブリカナ山の近くで初めて発見されました。化石が見つかった地層は「下部エリオット層」と呼ばれ、三畳紀後期にあたる約2億1000万年前の地層です。発見されたのは主に左後肢の一部で、追加の標本として右中足骨や腸骨と思われる骨も見つかっていますが、完全な化石はまだありません。
ブリカナサウルスの特徴と分類
ブリカナサウルスは、竜脚形類に属する草食恐竜で、短く太い後肢を持つ点が大きな特徴です。この構造から、身体が重く、常に四足歩行で移動していたと推定されています。多くの古竜脚類が二足歩行と四足歩行を使い分けていたとされる中で、ブリカナサウルスはより特殊な体つきだったといえるでしょう。
分類上は、原始的な竜脚類か、より基盤的な竜脚形類に位置づけられています。ただし、完全な骨格が未発見であるため、分類には不確実な部分も多く、専門家の間でも議論が続いています。
- 目 : 竜盤目 (Saurischia)
- 亜目 : 竜脚形亜目 (Sauropoda)
- 科 : ブリカナサウルス科 (Blikanasauridae)
- 属 : ブリカナサウルス属 (Blikanasaurus)
ブリカナサウルスの名前の由来
ブリカナサウルスという名前は、「ブリカナのトカゲ」という意味を持ちます。この名称は、最初の化石が発見された南アフリカ東ケープ州の「ブリカナ山」にちなんで名付けられました。属名「Blikanasaurus」はその地名と、古代ギリシャ語でトカゲを意味する「サウルス」を組み合わせたものです。
また、種小名「cromptoni」は、南アフリカの地質調査で貢献した古生物学者A.W.クロンプトンへの敬意を表しています。