バラパサウルス(Barapasaurus)- 恐竜図鑑

バラパサウルスは、ジュラ紀のインドに生息していた大型の草食恐竜です。ここではバラパサウルスの基本的な情報から発見された場所と化石、特徴と分類、名前の由来などをご紹介します。

目次

バラパサウルスの基本情報

属名Barapasaurus
種名(種小名)B. tagorei
分類竜脚類 > ヴルカノドン科 > バラパサウルス属
生息時代ジュラ紀初期(約1億8,960万 ~ 1億7,650万年前)
体長(推定)約18m
体重(推定)約48t
生息地インド
食性植物食

バラパサウルスの大きさ比較

バラパサウルスは全長約18メートル、体重およそ48トンにもなる巨大な恐竜です。現存する最大級の陸上動物アフリカゾウ、成人男性の3者を比べると人間は非常に小さく見えます。この比較から、バラパサウルスのスケールの大きさが際立ち、太古の地球に生きていた生物の圧倒的な存在感を実感できます。

バラパサウルスの概要

バラパサウルスは、約1億8900万〜1億7600万年前のジュラ紀前期にインドに生息していた大型の竜脚類恐竜です。名前は「大きな足のトカゲ」を意味しており、初期の竜脚類としては体格が大きく、進化の過程を知る上で貴重な存在とされています。

バラパサウルスが発見された場所と化石

バラパサウルスの化石は、インド中部にあるマハラシュトラ州ガドチロリ県ポカンパリー村近郊に位置するジュラ紀の地層「コタ層」の下部で発見されました。この地域は古くから恐竜の化石が多く見つかっており、学術的にも注目されています。

発掘されたのは約300点におよぶ骨で、少なくとも6個体分の骨格と推定されています。大腿骨や背骨、肋骨などが見つかっており、中には1.7メートルを超える巨大な大腿骨も含まれていました。これにより、バラパサウルスは非常に大型の恐竜であったことが裏付けられています。

ただし、頭蓋骨はほとんど残っておらず、発見されたのはごく一部の歯のみです。これには、死後に洪水などで骨が運ばれ、重い骨だけが残ったと考えられています。現在も多くの骨はインド統計研究所に保管されており、研究が続けられています。

バラパサウルスの特徴と分類

バラパサウルスは、竜脚類と呼ばれる四足歩行の大型草食恐竜に分類されます。その中でも特に初期に登場した種類で、原始的な特徴と進化的な特徴をあわせ持っていました。体長はおよそ12〜18メートル、体重は7〜48トンとされており、ジュラ紀前期に生息していた恐竜の中ではかなり大きな体格です。

骨格には中空化の兆候が少なく、脊椎は中身が詰まっていた点からも、より後の時代の軽量な竜脚類とは異なることがわかります。また、発見された歯はスプーン状で、植物をかき取って食べるのに適していたと考えられています。

分類については長く議論が続いており、かつてはヴルカノドン科に入れられていましたが、現在ではより基礎的な竜脚類として扱われることもあります。

  • 目 : 竜盤目 (Saurischia)
  • 亜目 : 竜脚形亜目 (Sauropodomorpha)
  • 下目 : 竜脚下目 (Sauropoda)
  • 科 : ヴルカノドン科 (Vulcanodon)
  • 属 : バラパサウルス属 (Barapasaurus)
  • 種 : バラパサウルス (B. tagorei)

バラパサウルスの名前の由来

バラパサウルスという名前は、「大きな足のトカゲ」という意味を持ちます。「バラ(Bara)」はベンガル語で「大きい」、「パ(Pa)」は「足」、そして「サウルス(saurus)」はギリシャ語で「トカゲ」を意味します。この名前は、発見された大腿骨が非常に大きかったことに由来しています。また、種小名「tagorei」は、インドの詩人ラビンドラナート・タゴールへの敬意を表して名付けられました。

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