ラヨソサウルス(Rayososaurus)- 恐竜図鑑

ラヨソサウルスは、白亜紀のアルゼンチンに生息していた草食恐竜です。ここではラヨソサウルスの基本的な情報から発見された場所と化石、特徴と分類、名前の由来などをご紹介します。

目次

ラヨソサウルスの基本情報

属名Rayososaurus
種名(種小名)R.agrionensis
分類竜脚類 > レッバキサウルス科 > ラヨソサウルス属
生息時代白亜紀前期(約9,900万 ~ 9,600万年前)
体長(推定)約6m
体重(推定)約9t
生息地アルゼンチン
食性植物食

ラヨソサウルスの大きさ比較

ラヨソサウルスは、体長約6メートル、体重9トンと推定されており、現代のアフリカゾウよりもやや大きめです。3者を並べると人間の小ささが際立ち、ラヨソサウルスの中型恐竜としての規模感がわかりやすくなります。

ラヨソサウルスの概要

ラヨソサウルスは、白亜紀前期に南米アルゼンチンで生息していた中型の草食恐竜です。全長は約6メートルで、長い首と尾を持つ竜脚類に分類されます。1991年に化石が発見され、1996年にホセ・ボナパルトによって命名されました。肩甲骨の特徴からレッバキサウルス科とされています。化石は限られていますが、恐竜の進化を知るうえで重要な存在です。

ラヨソサウルスが発見された場所と化石

ラヨソサウルスは、南米アルゼンチンのネウケン州で発見された恐竜です。具体的には、アグリオ・デル・メディオという地域の南約3キロ地点で、1991年にホセ・F・ボナパルト率いる調査チームによって化石が見つかりました。

この化石が発掘された地層は、当初「ラヨソ層」とされていましたが、その後の調査によって、実際には「カンデレロス層」の上部に属していることがわかっています。この地層は約9900万年前、白亜紀後期のセノマニアン期にあたります。

発見された化石は非常に限られており、肩甲骨の一部、左の大腿骨、そして腓骨の一部という部分的なものでした。完全な骨格ではないため、全体像を正確に把握することは困難ですが、肩甲骨の形状から分類上の重要な手がかりが得られました。

ラヨソサウルスの特徴と分類

ラヨソサウルスは、草食性の中型竜脚類で、ディプロドクス上科に属する恐竜です。最大の特徴はラケット型の肩甲骨で、これはレッバキサウルス科に特有の形状とされています。この肩甲骨の構造から、他の竜脚類と区別しやすく、分類上の重要な手がかりとされています。

  • 目 : 竜盤目 (Saurischia)
  • 亜目 : 竜脚形亜目 (Sauropoda)
  • 下目 : 竜脚下目 (Sauropoda)
  • 上科 : ディプロドクス上科 (Diplodocoidae)
  • 属 : ラヨソサウルス属 (Rayososaurus)

現在知られているのは、肩甲骨の一部、大腿骨、腓骨の断片など限られた化石だけですが、それでも体重はおよそ9,000kg以上と推定されており、十分に大型の恐竜だったことがわかります。

分類上、ラヨソサウルスはかつてディプロドクス科に近いと考えられていましたが、のちにレッバキサウルスと共に「レッバキサウルス科」という新たな系統群として位置づけられるようになりました。こうした再分類の背景には、形態や生息時期の違いに基づく研究の進展があります。

ラヨソサウルスの名前の由来

ラヨソサウルスという名前は、化石が発見された地層「ラヨソ層」にちなんで名付けられました。属名の「ラヨソ」はこの地層の名称から取り、種小名の「アグリオエンシス」は、発見地近くを流れるアグリオ川に由来しています。1996年にアルゼンチンの古生物学者ホセ・ボナパルトによって命名されました。

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